バナナの皮は栄養満点
バナナにはたくさんの栄養素が含まれていますが、それは皮にも言えることです。もちろん皮なんて人間が食べるモノではありませんが、バナナの皮が腐ることで、植物はバナナの皮に含まれる豊かな栄養素を吸収する事ができるのです!
植物を健康的に成長させるためには各種栄養素が必須となります。
数ある栄養素の中でも窒素(N)、リン(P)、カリウム(K)は最も多く必要とされ、これらは大量要素と呼ばれます。
上記の要素とは別にカルシウム(Ca)、マンガン(Mg)、ナトリウム(Na)、イオウ(S)など、少ない量を必要とされる分類を微量要素と呼びます。
これらの栄養素は自然界にも存在していますが、土壌によってはその量を増やす必要があるのです。
育てている大切な植物にバナナの皮を栄養素として使う事は、土壌を改善する為に多くのグロアーが行ってきた、ガーデニングテクニックなのです。
バナナの皮に含まれるカリウム
乾燥させたバナナの皮には42%のカリウムが含まれており、これは他の有機物よりも多く含まれていると言われています。
例えば、草や木を燃やしてできる木灰は10%、メロンの皮は12%です。
これに対してバナナの皮に含まれるカリウムの量は42%なので、その含有量の多さがわかるかと思います。
カリウムは、細胞間の水分や栄養分の移動を促進します。
さらに茎を丈夫にし、植物を病気から守る役割も持っています。
植物が健康になることで、より多くの花を咲かせる可能性を秘めていますし、花が咲いた後も果物や実の品質、そして大きさを向上させる働きがあると言われています。
バナナの皮に含まれるリン
バナナの皮に含まれる重要な栄養素はカリウムだけではなく、リンもその一つです。
バナナの皮には約3.25%のリンが含まれており、これは植物の成長に必要な主要な栄養素の1つです。
リンは発根を促進し、寒さによる耐性を向上させ、開花や実つける役割を早める効果があると言われています。
バナナの皮は土の中ですぐに分解されるので、根の近くの土に埋める事でリンを効果的に摂取することができます。
リンは土の中では移動しにくい栄養素なので、すぐに分解される性質は非常に役立つでしょう。
バナナの皮のその他の栄養素
バナナの皮には、葉っぱの成長に必要な主な栄養素である窒素は含まれていませんが、バナナの皮には比較的多くの微量栄養素が含まれています。
カルシウムはバナナの皮1gあたり19.2mgで、土壌中の有機物の分解を促進し、土壌中の他の栄養素、特に窒素を植物が利用しやすいように手助けし、栄養素や水が細胞内を出入りするのをコントロールしてくれます。
マンガン(Mn)は、バナナの皮1gあたり76.2mg含まれており、光合成だったり、一部の酵素や植物の色素の形成を促進します。
ナトリウムはバナナの皮1gあたり24.3mgに含まれており、細胞間の水やイオンの移動に関係があります。
また、皮にはクロロフィルの形成に重要なマグネシウムと硫黄も含まれていて、まさに使い勝手の良いアイテムだと言えます。
バナナの皮に含まれる栄養素で肥料を作る
バナナの皮は土や堆肥に混ぜるとすぐに分解されという性質を持っているので、他の有機物よりも素早く植物に栄養を与えることができます。
ただし、バナナの皮を培地に埋める際には、動物や昆虫(Gなどのヤバい虫)を寄せ付けないように、なるべく深く埋めるようにしましょう。
もし心配であればバナナの皮を刻んで1週間ほど水に浸し、それを目の細かいネットなどで濾過してから土にかけると、害虫を寄せ付けずに栄養分だけを摂取する事もできます。
最後に、ここまで良いことばかりを紹介してきましたがバナナの皮は完璧な肥料ではありません。
窒素を大量に必要とする植物を育てる場合は、皮だけに頼らずに窒素を多く含む材料と混ぜて堆肥として使用する事をオススメします。
植物の成長に必要な栄養素はこういった液体肥料でしっかりと補う事も大事です。
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