大麻でゆったり良い気分
吸い込んでから、数十分くらいだろうか。
僕はおそらくトリップと言うか、ストーンと言うべきか、そんな状態になっていた。
店内のジャズが気持ちよ良く、体全体にメロディーが駆け抜けていく、そんな体験をしていた。
これは気持ち良い、なんて事を思っていると「気持ち良いよな、落ち着くし。」と見透かしてきた様に叔父がたずねてきた。
僕は目を閉じながら「うん、これは…落ち着くね」と返した。
叔父も僕が音に集中しているのがわかっていたのか、「ちょっと音楽変えようか」と言ってきた。
僕はもう少しジャズを堪能したかったが、目を開けてカクテルの続きを飲む事にした。
叔父がCDをセットし、曲をかけ始めた瞬間に僕はその曲がわかった。
僕が昔良く聴いていたRadioheadのCreepだ。
父の影響で、小学生の頃に良く聞いていた曲だった。
とても懐かしい。
だけども大麻を吸った後に聞くこの曲はまた違った味があった。
イントロのベースが体の中で反響し、ギターのアルペジオは脳の奥で揺れる。
音が心地良い、それだけだ。
「本当はヘッドフォンで聞くのが良いんだけどな」と叔父が教えてくれた。
続けて叔父が「あ、この事は絶対誰にも内緒だぞ。一緒に楽しみたいだろ?」と僕に約束をさせた。
もちろん誰にも言うつもりはない。
何故ならこの時間は誰にも邪魔をして欲しく無いと思ったからだ。
[ad#any-b4h2]
Leave a Reply