マリファナの真実?
自分がマリファナと出会ったのは20代前半の頃で、合法ハーブが繁華街で流行っていた事がきっかけでした。
昔から少しアウトローな話題が好きで、嘘か本当かわからない雑誌をよく読んでいたのですが、ある雑誌の1ページに「合法ハーブ vs 大麻」という少し惹かれる見出しがあり、「え?その2つって一緒じゃないの?」と思いながら読んでしまた。
健康被害、障害、中毒症状や含有されている成分など様々なアングルでその2つが比較されていました。
「大麻に依存性や危険性はほぼ無い」
「海外では医療目的で使用している国がある」
「オランダでは誰でも吸えるコーヒーショップという場所がある」
学校で教えられた薬物教育とはまるで違う大麻の事実が書き連ねられていて、衝撃的でした。
たった1ページを食い入る様に読んでいたのですが、すべて読み終える頃にはすっかり大麻の安全性と合法ハーブの危険性が頭に入っていました。
それからと言うもの、当時働いていた工場の仲間とはその話題を頻繁にするようになりました。
特に合法ハーブにハマっていた同僚には、もうそんな危ないモノは辞めて欲しいという思いもあってかなりしつこかったと思います。
あまり自分がしつこかったので、「じゃ、その安全な大麻を吸わせろよ」と言われてしまったのを覚えています。
日本で大麻の使用?ありえない。
たかが大麻で逮捕されるなんて馬鹿げていると思っていたので、「日本では大麻に関わらない」という小さいルールが自分の中にはありました。
だけど…大麻は経験してみたい。
あの記事に載っていた事が本当なのか、確認したい。
これだけ同僚に大麻の善さを説いているのに、経験が無いなんて説得力がゼロだ。
海外なら…そうだ、オランダに行こう。
幸いにも、自分はあまり趣味といえる趣味が無く、ギャンブルや酒、ましてや車にも興味が無い人間だったので通帳には海外旅行に行けるだけの数字が並んでいました。
そんな大麻の事を思い始めてからパスポート取得、そして航空チケットの取得までは一瞬でした。
もちろん同僚も誘いました。
彼は自分とは違い根っからのギャンブラーでしたが、どうにかパチスロで資金を作れたみたいです(笑)。
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大麻を求めてアムステルダムへ
自分も同僚も英語はからっきしダメでした。
しかし、大麻を経験してみたいという強い思いから、観光で使える英語フレーズ集みたいな本を片手にアムステルダムの国際空港からホステルへ、そしてなんとかコーヒーショップの並ぶ店までたどり着く事に成功しました。
今を思い返してみても、あの時の自分の頑張りは恐らく人生で一番だと思います(笑)。
とにかく早く大麻を吸いたかった自分たちは、空港から電車を使って大きな繁華街のある街へ行き、荷物を下ろす為にホステルへチェックイン。
ささっとシャワーを浴びて、駆け足で外出する用意を終え、ついに念願のコーヒーショップへ歩き出すのでした。
途中わからない事だらけでしたが、なんとか身振り手振りで目的地であるコーヒーショップへ。
なんとか店の前に着いた時は、同僚と顔を見合わせて、ぎこちなく笑ってしまいました。
外からでは中の様子が見えないので、ゆっくりドアを押して入ることにしました。
コーヒショップの中は適度に薄暗くて、いくつものテーブルと椅子が並べられていました。
当たり前ですがどれもこれもヨーロッパ風のオシャレな見た目のテーブルや椅子で、「年季が入っているけどカッコいい」まさにそんな感じでした。
入り口付近で固まっていると、奥のカウンターからお姉さんが顔を出し、手招きをしてきました。
「あぁ、あそこで頼むんだ」と同僚が奥へと進んでいくのを自分は後ろから着いていきました。
お姉さんからメニューを渡されるも、まったくわからずに焦っていると、お姉さんがカウンターからジョイントを持ってきました。
自分と同僚がカタカナ英語で「イエス、イエス、プリーズ」と言うと、ジョイント2本と一緒に灰皿とライターを渡して来ました。
お会計はたったの12ユーロ。
「や、安い…」と同僚と笑いながら、喫煙具一式を持って空いていたテーブルへ腰をかけました。
人生ではじめてのジョイント、人生ではじめての大麻、人生ではじめてのアムステルダム。
そんな事を考えながらもジョイントに火を着け、ゆっくりと吸い込む。
ゥゴホッ!ン゛ン゛ン゛!!
喉と肺が!!痛い!!
普段からタバコは吸うものの、はじめての大麻の煙は喉が刺されるようで、同僚共々数分間は咳き込んでしまいました(笑)。
二人して咳き込んでいるのがうるさかったのか、奥から店員のお姉さんが来て水を持ってきてくれました。
そして、水のはいった大きなジャーを指さしながら「It’s free」と行ってまた店の奥へと消えていきました。
優しいんだか、ツンデレなんだかわかりませんが、水のおかげで大分落ち着く事ができ、同僚と改めて初めて吸う本物の大麻の感想を言い合いました。
「なんか、すごく土っぽい香りだね(笑)」とボクが言うと「思ってたんと違うな(笑)」と返ってきました。
長旅の緊張がほぐれたのか、お互い飛行機の中で見た映画の話しや、機内食が不味かったのなんだのという話で盛り上がり、大爆笑してました。
そう、自分でも気づかないぐらいにゲラゲラ笑っていたのですが、この時は完全にハイの状態だったのです。
水をすすりながら、残ったジョイントに火を着けてまた吸い込む。
2回目はあまり咳き込みませんでしたが、やっぱり喉が少し痛かったです。
同僚が「ふぅ〜」と目をつぶり、長い溜息を吐きながら椅子によりかかるのを見ている自分。
「ん?いつまで目をつぶってんの?眠いの?」と聞くと、「いや、なんか気持ちがいいぞこれ。やってみ(笑)」と言う同僚。
思いっきり腕を上に伸ばして、深呼吸をしながら椅子によりかかると、確かに気持ちがいい。
すごく落ち着く、そんな感じでした。
ぼーっとしながら目を閉じると、今まで気にもしていなかった店内のBGMが耳の中に入ってくるのがわかりました。
ピアノの音が一個一個粒立っていて、パーカッションの音が体の中心に入ってくる、そんな体験をしました。
その後、お腹が空いたということもありコーヒーショップを出て、マクドナルドへ行きました。
二人ともビッグマックのセットをぺろりと平らげた後に、マックナゲットを追加注文。
この時はすっかり忘れていたのですが、あれがマンチーズという空腹感なんだと気づきました。
「あぁ〜、なんか幸せだな。幸せって多分こういう事を言うんだろうな」と言う同僚に対して無言でうなずく自分がいるのが、少し面白くて「ふふふ」と小さく笑ってしまいました。
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これがバッドトリップ?
空腹と余韻を味わって満足したのか、とりあえず二人でホステルに戻りました。
帰り道の事はよく覚えてないのですが、特にトラブルは無く、無事に着きました。
部屋に着き、ベッドへ倒れるようにして横になると、重力がじわーっと体に襲ってきました。
「あぁ〜、なんだろう…押しつぶされる…ははは(笑)」と独りでつぶやき、また目をつぶってしまいました。
深呼吸が気持ちいいのか、かれこれ数分はずーっと深呼吸をしてました。
ベッドの上ですーっと息をすい、肺に溜め込んだ空気を吐き出すと同時にベッドに埋まっていく感じは大麻でしか味わえない感覚だと、今でも思っています。
しかし、そんな事を続けていると、どんどん深みに入っていくのがわかりました。
どんどん深いところへ。
どこまで深く意識を潜らせていったのかわからないでのすが、少し気持ち悪くなっていくのがわかったので、目を開けて天井をずーっと見てました。
少し自分の目が回っているのがわかりました。
怖くなったのでホステルへ帰る途中で買ったコーラを飲み、意識をリフレッシュさせました。
「あれが、いわゆるバッドトリップなのか?」なんて事を考えながら、持ってきた音楽プレーヤーでお気に入りの音楽を聞き、気分転換をしながら、いい気持ちで朝まで眠ってしまいました。
それからというものの、帰国の日までは毎日大麻を吸い、アムステルダムの街並みや歴史的建造物等を見て回りました。
同僚は本物の大麻を吸ったおかげか、帰国後に合法ハーブはきっぱりと辞めました。
自分の大麻の体験談はこれでおしまいです。
あの夜は軽くバッドに入りかけたのですが、最終的に大丈夫だったので最高の体験でした。
ちなみに、バッドトリップしそうになったのはあの日だけでした。
アムスであれだけ吸っても、日本では一切大麻を吸わなくても平気だったので、身をもって依存性が無いんだと感じました。
日本では大麻と聞くと悪い印象がありますが、吸ってみれば「これの何が悪いんだろう?」と感じるはずです。
しっかりとした薬物教育が施され、大麻に関しては医療でも嗜好でも早く解禁される事を願っています。
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